今月の主題 プリン体代謝とその異常
病態
HPRT欠損症
藤森 新
1
Shin FUJIMORI
1
1帝京大学医学部第二内科
キーワード:
HPRT欠損症
,
Lesch-Nyhan症候群
,
cDNA分析
,
遺伝子治療
Keyword:
HPRT欠損症
,
Lesch-Nyhan症候群
,
cDNA分析
,
遺伝子治療
pp.283-286
発行日 1993年3月15日
Published Date 1993/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901461
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はじめに
ヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(hypoxanthine-guanine phospho-ribosyltransferase;HPRT)は,プリン塩基のヒポキサンチン,グアニンをそれぞれのプリンヌクレオチドであるIMP,GMPに変換するプリン体の再利用酵素である.本酵素の完全欠損症は自傷行為とアテトーゼ性脳性麻痺を特徴とするLesch-Nyhan症候群を起こすことで有名であり,早くから分子レベルの解析が進み,すでに100例近い患者において遺伝子変異が明らかにされている.また最近では,遺伝子治療の達成に向けて精力的に基礎的研究が進められている.
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