TOPICS
血清ペプシノゲン
三木 一正
1
1東京大学第一内科
キーワード:
萎縮性胃炎
,
血清学的生検
,
胃ドック
Keyword:
萎縮性胃炎
,
血清学的生検
,
胃ドック
pp.79-80
発行日 1993年1月15日
Published Date 1993/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901406
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ペプシノゲン測定用キノト(Pepsinogen Ⅰ,ⅡRIA BEAD,ダイナボット社製)か1992年発売され,これを用いた血清ペプシノゲンによる胃癌ハイリスク診断(胃ドック1~3))が提唱されている.また,血清ペプシノゲン測定を一次スクリーニングとして用いる地域4)および職域5)胃集検も実施され注目されている.これは胃癌6)の先行病変である7,8)胃粘膜萎縮(萎縮性胃炎)に着目したもので,血清ペプシノゲンⅠ,Ⅱ値,特にⅠ/Ⅱ比により胃粘膜萎縮の程度を診断できる,いわゆる血清学的生検9,10)か可能であるという事実に基づいた方法論てある.
胃癌患者では各年代ともに健常対照群に対してⅠ値およびⅠ/Ⅱ比が有意に(p<0.05~0.01)低値を示す11)ので,胃癌高危険群スクリーニングの新しい戦略12)として血清ペプシノゲン法を一次スクリーニングに導入することか期待されている.本法を施設ドック胃集検に用いて,内視鏡検査への誘導に有用である13),胃癌14,15),特に若年者胃癌16,17)の診断に有用である,などの報告か既に数施設から報告されている.
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