Japanese
English
特集 消化器の“前癌病変”と“ハイリスク病変”
血清ペプシノゲン
Serum pepsinogen
松原 康朗
1
,
岡 政志
1
,
一瀬 雅夫
1
,
三木 一正
1
Yasuo MATSUBARA
1
1東京大学医学部第1内科
キーワード:
ペプシノゲン
,
萎縮性胃炎
,
胃癌
Keyword:
ペプシノゲン
,
萎縮性胃炎
,
胃癌
pp.169-172
発行日 1997年2月20日
Published Date 1997/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902637
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血清ペプシノゲン(PG)ⅠおよびPG Ⅰ/Ⅱ比は胃粘膜萎縮の程度を反映する.萎縮性胃炎は胃癌の先行病変とされており,萎縮の程度を表すPGにより胃癌のハイリスク群をスクリーニングできることになる.切除された胃癌でのPG陽性率は65%で,分化型で陽性率が高い.PGの胃癌検診への応用では従来の間接X線法に比し遜色のない成果が得られている.しかしPG陰性癌もある割合で存在し,より効果的な検診にはX線法との併用などさらに検討が必要である.その他Helicobacter pyloriの除菌判定において早期の非侵襲的・簡便な指標として期待されている.最近のトピックスとしては胃癌肉眼型と血清PG値に相関が認められ,PG I値は陥凹型で高い傾向が,PG Ⅰ/Ⅱ比は隆起型癌で低い傾向がみられた.
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