今月の主題 法医学と臨床検査
技術解説
メトヘモグロビンを用いるシアン測定法
古徳 迪
1
,
池渕 淳
2
,
稲垣 徹
3
Susumu KOTOKU
1
,
Jun IKEBUCHI
2
,
Osamu INAGAKI
3
1鳥取大学医療技術短期大学部
2鳥取大学医学部法医学教室
3島根県警察本部科学捜査研究所
キーワード:
毒物分析
,
シアン化物イオン
,
メトヘモグロビン
,
König反応
,
比色定量
Keyword:
毒物分析
,
シアン化物イオン
,
メトヘモグロビン
,
König反応
,
比色定量
pp.155-158
発行日 1992年2月15日
Published Date 1992/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900972
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シアン化物イオンの測定において従来もっとも煩雑とされていたのは,その分離,濃縮である.一方,メトヘモグロビンはシアン化物イオンと迅速に安定な錯体を形成する.
本稿に述べるシアン化物イオンの定量法は,赤血球内に作ったメトヘモグロビンを一種の吸着剤として使用し,短時間に分離,濃縮を行い,König反応で発色,定量を行うもので,5ng/mlの濃度でも試料を10ml使用すれば測定可能である.
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