技術講座 血液
血色素量の測定(シアンメトヘモグロビン法)
小沼 哲
1
1練馬医師会医療検査センター
pp.60-61
発行日 1973年7月1日
Published Date 1973/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200199
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1.血色素とは
血色素(hemoglobin)は赤血球内にあって赤血球に赤味を与えるタンパク質で,無色のグロビン(globin)1分子と,鉄を含んだ色素化合物ヘム(heme)4分子が結合したものである.
"肺で血液(赤血球)が空気に接すると血色素と空気中の酸素は結合する.それが血流によって身体各組織に運ばれ,そこで酸素を放出して酸化作用を営む,その結果発生した炭酸ガスは,酸素同様血色素と結合して肺に運ばれ,肺胞を介して放出される.炭酸ガスを放出した血色素は再び酸素と結合する".以上の働きのほかに,血色素は血液の酸‐塩基緩衝作用にも関与している.
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