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ヘモグロビン測定法の検討(第2報)—シアンメトヘモグロビン標準液の保存性ならびに市販の溶媒製品について
岡崎 公士朗
1
1熊大病院中央検査部
pp.97-99
発行日 1970年1月15日
Published Date 1970/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906681
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はじめに
1964年ストックホルムにおける第10回国際血液学会において,ヘモグロビン測定法の国際標準法案が提案され1),ついで,1966年シドニーにおける第11回国際血液学会では,これを若干改変した国際標準法が決定された2).以来,本法はすみやかに欧米諸国に普及し,最近ではわが国においても広く採用される機運にある.ところが,本法に使用すべきヘモグロビン標準液の手製はかなり困難であるため,市販品にたよらざるをえない.したがって,著者は1966年当時,わが国において入手しえた市販の標準液を吟味し,満足すべき成積を得てその結果を発表したが3),その後,さらに検討を続けたところ若干の不良品を見いだした.この原因として,おもに輸送や保管中の変質が疑われたので,今回は,国際標準法の規定に従って標準液を手製し,これを長期保存させるための条件を検討した.また,血液を溶解する反応液(溶媒)についても,現在入手しうる各種の製品につき比較吟味を行なったので,あわせてその成積も報告する.
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