特集 電解質と微量元素の臨床検査ガイド
各論
3 ホルモン・生理活性物質
1)レニン・アンジオテンシン系
寺山 百合子
1
,
二川原 和男
1
,
舟生 富寿
1
Yuriko TERAYAMA
1
,
Kazuo NIGAWARA
1
,
Tomihisa FUNYU
1
1鷹揚郷腎研究所
キーワード:
レニン
,
アンジオテンシンⅡ
,
ナトリウムイオン貯留
,
カリウムイオン排泄
,
高血圧
Keyword:
レニン
,
アンジオテンシンⅡ
,
ナトリウムイオン貯留
,
カリウムイオン排泄
,
高血圧
pp.1477-1481
発行日 1990年10月30日
Published Date 1990/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900358
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はじめに
レニン・アンジオテンシン(renin-angiotensin;R-A)系は,図1に示したようにアンジオテンシノーゲン(angiotensinogen;A-ogen)を出発物質として,レニンおよびアンジオテンシン変換酵素(angiotensinconverting enzyme;ACE)によりアンジオテンシンI(angiotensin Ⅰ;AI)およびアンジオテンシンⅡ(AⅡ)となり,その後アンジオテンシナーゼ(angiotensinase;A-ase)によって不活性分解物(A-aseは単一でないため一部はアンジオテンシンⅢ〔AⅢ〕を経る)に代謝されていく,一連のカスケードの総称である.本系は血圧,水・電解質代謝および酸塩基平衡に重要な役割を演じており,その本態はAⅡである(AIは不活性,AⅢは部分活性を有する).
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