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Lipoprotein(a)―LP(a)
大久保 実
1
,
村勢 敏郎
1
1虎の門病院内分泌代謝科
キーワード:
動脈硬化
,
プラスミノゲン
Keyword:
動脈硬化
,
プラスミノゲン
pp.741-742
発行日 1990年6月15日
Published Date 1990/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900186
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Lipoprotein(a)[Lp(a)]はlow density lipoprotein(LDL)にapo(a)と呼ばれるglycoproteinが結合したmacromolecular complexであり,動脈硬化の新しい危険因子として最近注目を集めている.Lp(a)は,今後臨床検査レベルで測定が行われていくと思われる.
Lp(a)は1963年にノルウェーの遺伝学者Bergにより,ヒトLDLで免疫したウサギの抗体で検出できるLDLのvariantとして発見された.実際,Lp(a)粒子は直径21~26nm,分子量3.1~5.6×106で,脂質組成やapoB-100を持つなどLDLに類似しているが,apo(a)を含む点で異なっている.apo(a)はkringleと呼ばれる特徴的な繰り返し構造を持ち,S-S結合によりapoB-100と結合している(図1).Bergは,Ouchterlony法を用いて,ノルウェー人の34%にLp(a)が存在することを示し,家系調査からLp(a)は,Mendel式の常染色体優性遺伝をすると述べた.
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