生体のメカニズム 脂質代謝・7
Lipoprotein(a)
中島 啓
1
,
山下 毅
1
,
石川 俊次
1
1防衛医科大学校第一内科
pp.607-610
発行日 1993年7月1日
Published Date 1993/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901624
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はじめに
リポ蛋白(a)〔lipoprotein(a);Lp(a)〕は1963年,K. Berg1)により電気泳動でβとpreβの間の,midbandとし発見され,LDL(low denslty lipoprotein)の遺伝的変異(常染色体優性遺伝)として報告された.その後は,漠然と動脈硬化の危険因子として考えられていたが,機能,構造が不明であったために,あまり重要視されていなかった.しかし,1987年J. W. McLean,Eatonら2,3)によりアポ(a)のcDNAが作製され,その構造がプラスミノゲンと著しい相同性を持つという,大変興味深いことがわかった.以後,血液凝固系に影響を及ぼすリポ蛋白として,再び注目されるようになった.
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