編集者への手紙
コロイド銀液(Ag-NORs染色液)による真菌染色法
引野 利明
1
,
中島 孝
1
1群馬大学医学部第二病理学教室
キーワード:
コロイド銀液
,
NORs
,
真菌染色法
Keyword:
コロイド銀液
,
NORs
,
真菌染色法
pp.220-221
発行日 1990年2月15日
Published Date 1990/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900056
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- 文献概要
核小体にはDNAの大きなループ構造があり,そこではRibosomal RNA (rRNA)遺伝子がRNAポリメラーゼにより次々と転写され,rRNAの合成が行われている.この部分はNucleolar Organizer Regions(NORs)と呼ばれ1),強い銀親和性を持つことが知られている.NORsの銀親和性はこの領域に存在する銀親和性蛋白によるもので,通常のパラフィン切片でもコロイド銀液を使用すると細胞核内に点(dot)状にNORsを染めだすことができる2).このNORsの形状や数は一般に細胞の活性に反響し1),核小体の増加や悪性細胞でしばしばその数を増すとされている3).
私どもはこのコロイド銀液によるAg-NORs染色を行った際,NORs以外にも組織内に増殖した真菌が濃く明瞭に染め出されることを知った.以下,簡単に紹介する.
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