増大号 肝疾患 臨床検査でどう迫る?
4章 肝腫瘍
造影超音波を用いた肝癌の治療効果予測
杉本 勝俊
1
,
和田 卓也
1
,
高橋 宏史
1
,
掛川 達矢
1
,
阿部 正和
1
,
吉益 悠
1
,
竹内 啓人
1
,
糸井 隆夫
1
1東京医科大学消化器内科
キーワード:
肝細胞癌
,
造影超音波
,
治療評価
,
ソナゾイド
Keyword:
肝細胞癌
,
造影超音波
,
治療評価
,
ソナゾイド
pp.1202-1206
発行日 2023年10月15日
Published Date 2023/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203438
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はじめに
わが国において,肝癌の治療効果予測に最も汎用されるモダリティはその普及率とスループットを考慮するとCTであることは論をまたない.CTは肝臓とその周囲臓器も含め広い範囲をスキャンすることができ,治療効果予測だけではなく,有害事象の有無に関しても評価することが可能であり省略することは困難と思われる.しかし,(造影)超音波でしかわからない情報も多く,CTと(造影)超音波を両方行うのが理想である.また,ラジオ波焼灼療法(radiofrequency ablation:RFA)やマイクロ波焼灼療法(microwave ablation:MWA)に代表されるアブレーション治療において,超音波ガイド下で行った症例においては治療後全ての症例でCTを撮像する必要はなく,(造影)超音波による評価で十分に代用可能と思われる.
本稿では,肝癌の治療効果判定(予測)における(造影)超音波の活用について概説する.
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