増大号 肝疾患 臨床検査でどう迫る?
3章 慢性の肝疾患
C型肝炎ウイルス治療法の変遷—直接作用型抗ウイルス薬が変えたC型肝炎治療
芥田 憲夫
1
1国家公務員共済組合連合会虎の門病院肝臓内科
キーワード:
インターフェロン
,
IFN
,
リバビリン
,
RBV
,
直接作用型抗ウイルス薬
,
DAA
,
薬剤耐性ウイルス
,
非代償性肝硬変
Keyword:
インターフェロン
,
IFN
,
リバビリン
,
RBV
,
直接作用型抗ウイルス薬
,
DAA
,
薬剤耐性ウイルス
,
非代償性肝硬変
pp.1142-1146
発行日 2023年10月15日
Published Date 2023/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203428
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はじめに
C型慢性肝炎,代償性肝硬変の抗ウイルス療法は2014年11月から大きく変化した.それまでの治療は注射製剤で副作用も強いインターフェロン(interferon:IFN)を軸とした時代であったが,2014年からは内服薬で副作用の少ないIFNフリー治療の時代となった.具体的には,直接作用型抗ウイルス薬(direct acting antiviral:DAA)の組み合わせだけで副作用も軽く,95%以上のC型肝炎ウイルス(hepatitis C virus:HCV)の持続陰性化(sustained virological response:SVR)が期待できる時代となった.さらに,2019年からは非代償性肝硬変まで使用可能な薬剤が製造販売承認され,HCVを100%持続陰性化できる時代も現実味を帯びてきている.
本稿では,わが国におけるC型肝炎治療プロトコルの変遷を最新情報も交えて解説する.
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