今月の特集 典型例の臨床検査を学ぶ
急性腎障害
小丸 陽平
1
,
土井 研人
2
1東京大学医学部附属病院腎臓・内分泌内科
2東京大学医学部附属病院救急科
キーワード:
腎性急性腎障害
,
ミオグロビン
,
クレアチンキナーゼ
,
CK
,
尿沈渣
,
尿バイオマーカー
Keyword:
腎性急性腎障害
,
ミオグロビン
,
クレアチンキナーゼ
,
CK
,
尿沈渣
,
尿バイオマーカー
pp.680-684
発行日 2021年6月15日
Published Date 2021/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202753
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初診(診察)時症状・所見
患者は60歳代,男性.冬季にマンションの裏庭で呼び掛けに反応なく倒れているところを発見され救急搬送された.高血圧と不眠症で近医のクリニックを受診して内服治療していた.腎障害を指摘されたことはなく,搬送1カ月前の血清クレアチニン値は0.77mg/dLであった.
診察時は意識レベル(Japan Coma Scale:JCS)200,体温30.0℃と低体温があり,心拍数50回/分,血圧132/60mmHg,経皮的動脈血酸素飽和度(oxygen saturation of peripheral artery:SpO2)96%(室内気)であった.右側を中心に体幹と四肢に圧挫痕があり,左側と比較して右上下肢の筋力低下があった.
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