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今月の特集1 血栓止血学のトピックス—求められる検査の原点と進化
直接経口抗凝固薬(DOAC)と凝固関連検査—薬剤の検査への影響およびモニタリングへの応用
Coagulation tests in patients treated with direct oral anticoagulants
森下 英理子
1
1金沢大学医薬保健研究域保健学系病態検査学
キーワード:
直接経口抗凝固薬
,
DOAC
,
経口直接トロンビン阻害薬
,
DTI
,
活性化第Ⅹ因子阻害薬
,
FⅩa阻害薬
,
モニタリング
,
ワルファリン
Keyword:
直接経口抗凝固薬
,
DOAC
,
経口直接トロンビン阻害薬
,
DTI
,
活性化第Ⅹ因子阻害薬
,
FⅩa阻害薬
,
モニタリング
,
ワルファリン
pp.1394-1401
発行日 2020年12月15日
Published Date 2020/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202524
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Point
●直接経口抗凝固薬(DOAC)は定期的なモニタリングが不要といわれているが,実際には,出血や塞栓症の発症時,また,緊急手術の際には抗凝固能を評価する検査が必要とされてきている.
●DOAC内服検体の採血は,緊急時以外は薬剤のトラフ期で行う.
●プロトロンビン時間(PT)と活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)が薬効評価のスクリーニングテストとして汎用されている.APTTはダビガトランを,PTはⅩa阻害薬の抗凝固作用を定性的に評価することが可能である.
●DOACは凝固因子活性,凝固阻止因子活性,ループスアンチコアグラント(LA)検査などに影響を及ぼし,検査結果が偽高値あるいは偽低値となる場合がある.
●最近は,DOACを血漿から吸着して取り除く試薬が市販されている.
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