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増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ
9章 アレルギー疾患
気管支喘息
Bronchial asthma
西川 裕作
1
,
東田 有智
1
1近畿大学医学部附属病院呼吸器・アレルギー内科
pp.526-528
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201995
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気管支喘息(以下,喘息)は気道の慢性炎症を本態とする疾患であり,炎症に伴う気道狭窄による可逆性の気流障害がその特徴である.さまざまな原因で気道過敏性が亢進し,発作性の咳嗽,喀痰,喘鳴,呼吸困難などの症状を認める.喘息の症状はウイルス感染やアレルゲン曝露,喫煙,天候の変化などで誘発されることが多い1).病型としてアレルギー素因を有するアトピー型と有さない非アトピー型に分類されることが知られており,喘息の診断は気道可逆性や気道過敏性検査と症状の有無によって行う.治療は日々のコントロール治療と発作時の治療に分けて考える必要がある.治療の進歩により死亡率は年々低下しているが,厚生労働省の調べによると現在でも年間1,500人程度が死亡している重要な疾患である.この疾患を管理するうえで最も重要な検査が呼吸機能検査である.それについて概要を述べる.
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