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増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ
5章 呼吸器疾患
ニューモシスティス肺炎
Pneumocystis pneumonia(PCP)
石田 直
1
1公益財団法人倉敷中央医療機構倉敷中央病院呼吸器内科
pp.468-469
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201969
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ニューモシスティス肺炎(PCP)は,真菌の一種であるPneumocystis jiroveciiを病原体とする,免疫不全のある宿主に発症する日和見感染症である.ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染患者における代表的な肺炎であるが,ステロイドや免疫抑制剤,抗癌剤使用患者,生物学的製剤使用,血液腫瘍,移植患者など種々の免疫抑制状態が発症の危険因子となる.
発熱や乾性咳嗽,呼吸困難が主な臨床症状であり,胸部X線では肺野にびまん性に広がるすりガラス陰影が特徴である.死亡率はHIV症例で約10%,非HIV症例で約30〜40%とされており,早期発見,治療が必要となる.
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