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増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ
5章 呼吸器疾患
クラミドフィラ肺炎
Chlamydophila pneumoniae pneumonia
金城 武士
1
1琉球大学大学院医学研究科感染症・呼吸器・消化器内科学
pp.466-467
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201968
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Chlamydophila pneumoniae(肺炎クラミドフィラ)は偏性細胞内寄生性細菌であり,Gram染色では観察できない.飛沫感染によってヒトからヒトに感染し気管支炎や肺炎の原因となるが,不顕性感染や上気道感染(感冒症状)にとどまることも多い.市中肺炎の病原微生物の2.8%は本菌であると報告されている1)が,PCR法などの遺伝子解析によって診断した場合,クラミドフィラ肺炎の頻度はさらに低くなる可能性がある.クラミドフィラ肺炎は,他の病原微生物との混合感染が多いことも特徴であり,喀痰のGram染色や培養検査を行うことも重要である.臨床症状では頑固で遷延する咳嗽が高頻度にみられ,また,肺外症状では頭痛が1/3の症例に認められる.有症状者のみならず無症状者も存在し,クラミドフィラ肺炎は無症状〜軽症肺炎を呈する.
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