特集 新時代の肺炎診療
座談会
肺炎診療の現場から
石田 直
1
,
髙野 義久
2
,
高柳 昇
3
,
伊藤 功朗
4
1公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院呼吸器内科
2たかの呼吸器科内科クリニック
3埼玉県立循環器・呼吸器病センター呼吸器内科
4京都大学医学部附属病院呼吸器内科
pp.1922-1932
発行日 2013年11月10日
Published Date 2013/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107164
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石田(司会) ご存じのように,わが国では2011年に死因統計で肺炎が第3位になりました.戦後,抗菌薬によりどんどん下がってきた死亡率が1980年代から逆に上がってきており,最近では戦後とほとんど変わらない状態になっています.その理由は肺炎の死亡者数を年齢別にみるとわかりますが(図1)1),60歳以上が98%を占めており,つまり,高齢者人口の急激な増加によるものです.こうした背景から,日本呼吸器学会では市中肺炎と院内肺炎の中間に位置するものとして,医療・介護関連肺炎(nursing and healthcare-associated pneumonia:NHCAP)というカテゴリーを作り,現在それぞれにガイドラインがあります.
本日は「肺炎診療の現場から」と題し,プライマリケア,市中病院,そして大学病院の立場から,先生方に肺炎診療の現状についてお話しいただこうと思います.
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