今月の特集1 DIC診断基準
扉
平石 直己
1
1日本赤十字社医療センター検査部
pp.995
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201715
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播種性血管内凝固症候群(DIC)はさまざまな疾患に合併する凝固異常症であり,全身性に引き起こる微小血栓形成による臓器障害と,消費性凝固障害による出血傾向を呈する臨床現場においてしばしば遭遇する疾患です.
これまでDICを診断するうえで,旧厚生省DIC診断基準や日本救急医学会急性期DIC診断基準などが臨床の場で用いられてきましたが,これらの診断基準はそれぞれに問題点も指摘されていました.日本血栓止血学会よりDIC診断基準2017年版が新基準として提唱された今,広く臨床現場において利用されています.
そこで今月はDIC診断基準にスポットを当て,DIC診断基準2017年版の作成に携わっておられた先生を中心に新基準のポイントをまとめ,産科,小児科領域の取り扱いについても解説を加えていただきました.診断基準を使い診療にあたるのはもっぱら医師ですが,日常診療を支える臨床検査技師もDICの理解をより深め,日々の業務に役立てていただければと思っています.
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