特集 はじめよう,検査説明
病理・細胞診
1 乳腺の病理組織標本を用いて,免疫組織検査や遺伝子検索などを行いたいのですが,検体をどのように提出したらよいですか?
小林 博久
1
,
畠 榮
2
1川崎医科大学附属病院病院病理部
2川崎医科大学附属川崎病院病理部
pp.1362-1363
発行日 2013年10月30日
Published Date 2013/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542103665
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1.乳腺で必要な特殊検索
特に乳癌の検索では,一般的なHE染色や特殊染色のほかに,診断や治療を目的に乳癌細胞を解析するため同じ材料を用い,免疫組織学的検索法(免疫染色,IHC法)によりエストロゲンレセプター(ER),プロゲステロンレセプター(PgR)やHER2蛋白,Ki-67抗原(クローンMIB-1など)や,遺伝子検索〔ISH(in situ hybridization)法など〕によりHER2遺伝子の検索が一般的に行われている.以前は凍結切片や新鮮組織も使用されていたが,現在ではIHC法における賦活法の改善などにより,ホルマリン固定,パラフィン切片からの検索が可能となった.しかし,その診断には半定量やカウントによる判定結果が求められるため(フローチャート),適切な条件でこれらの処理を行うことが必要で,将来の検索に備える意味でも重要である.
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