特集 はじめよう,検査説明
感染症
17 尿から分離された大腸菌の薬剤感受性試験で,セフタジジム(CAZ)やセフォタキシム(CTX)に耐性(R)という報告がありました.どのような耐性菌である可能性がありますか?
戸口 明宏
1
,
大塚 喜人
1
1亀田総合病院臨床検査部
pp.1360-1361
発行日 2013年10月30日
Published Date 2013/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542103664
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臨床の現場で最も頻繁に使用される抗菌薬であるペニシリン系,セフェム系,カルバペネム系抗菌薬はβ-ラクタム環という立体構造を共有しているため,β-ラクタム薬と総称されている.
細菌はβ-ラクタム系抗菌薬に対するさまざまな耐性因子を入手し,ESBL(extended-spectrum beta-lactamase),MBL(metallo beta-lactamase),AmpC(AmpC beta-lactamase),NDM-1(new Delhi metallo beta-lactamase 1)などは,β-ラクタム環を加水分解してβ-ラクタム系抗菌薬を不活化する酵素である.β-ラクタマーゼは,グラム陰性菌がもつβ-ラクタム系抗菌薬に対する主要な耐性因子として知られている.
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