学会だより 第99回日本病理学会総会
病理学会100年の変遷
方山 揚誠
1,2
1八戸市立市民病院診療局
2八戸市立市民病院臨床検査科
pp.954
発行日 2010年8月15日
Published Date 2010/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102374
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第99回日本病理学会総会は,2010年4月27日から3日間東京で開催された.今年は日本病理学会創設100年の記念すべき年で,特別企画「病理の100年を振り返って」を菅野晴夫先生(財団法人癌研究会顧問)がお話された.菅野先生は前半の50年は日本病理学会誌を読み返し,後半の50年はご自身の見聞からお話になった.
第1回日本病理学会総会は山極勝三郎初代会長のもと,1910年(明治43年)に東京で開催され,演題数27,出席者204名であった.今回の99回が一般演題数1,029,出席者3,000人以上であり,病理学会の発展が数字のうえでも示されている.その後順調に発展してきたが,太平洋戦争となり,1944,45年には病理学会は開催されなかった.100年を迎えたのに99回なのはこのためであることを今回の講演で初めて知った.また,終戦後800人の会員のうち消息不明者が170名に達した.
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