学会だより 第99回日本病理学会総会
100回記念への懸け橋となる充実した学術総会
笹島 ゆう子
1,2
1国立がん研究センター中央病院病理科
2国立がん研究センター中央病院臨床検査科
pp.955
発行日 2010年8月15日
Published Date 2010/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102375
- 有料閲覧
- 文献概要
2010年4月27~29日,第99回日本病理学会総会が東京,京王プラザホテルにて開催された.今総会のキーワード“広々とした病理学”,“温故創新”を象徴するがごとく,伝統的・基礎的なものから斬新でユニークなものまで,1世紀の集大成にふさわしいシンポジウム,ワークショップが並び立ち,様々なキャリアをもつ病理医や研究者による格好の議論の場となった.これらの間に教育講演,病理診断講習会がバランスよく配置されており,最新の知見を勉強しつつ,日常診断に役立つ情報を得られるという大変魅力的なプログラムであった.
特にワークショップ10「卵巣腫瘍の基礎と臨床:明細胞腺癌の病理像,病態解析そして治療の最前線」は,本邦で特に発生頻度が高く,治療抵抗性で予後不良な明細胞腺癌にスポットが当てられており,特筆すべき内容であった.
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.