Japanese
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シリーズ-ベセスダシステム・4
米国における細胞診の現状
The Bethesda System・4:Cytology in the United States
金 祺洙
1
Kisu KIM
1
1CBLPath Inc
1CBLPath Inc
キーワード:
細胞診
,
細胞検査士
,
アメリカの現状
Keyword:
細胞診
,
細胞検査士
,
アメリカの現状
pp.429-433
発行日 2010年4月15日
Published Date 2010/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102280
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はじめに
Dr. George N Papanicolaouが初めて「細胞診」をこの世に送り出してから早100年という時が経った.当初,細胞診は癌の検査が目的ではなく,モルモットの性周期によるその膣塗抹標本上の性染色体と細胞学的変化の研究から始まった.やがて彼の研究は人間にまで拡大され,ついに「Exfoliative Cytology,剝離細胞診」とそれに欠かせない湿潤固定法,そして核の詳細の観察に最も適したPapanicolaou染色法を誕生させるに至った.最初,基礎生物学的研究から始まった細胞診(Pap test)は子宮頸癌発症率を過去数十年にかけて約70%も減少させる医療の歴史上最も成功的な婦人科スクリーニング検査法へと発展した.今や細胞診は臨床科において行われている単なる検査項目のひとつではなく,様々な分子生物学的検査にまで応用されるようになった.医療技術の進歩により婦人科検体の標本作製方法も大きく変わり,直接塗抹から液体状にした検体を均一な塗抹標本にすることによってコンピュータが細胞を読む時代にまでなってきた.
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