今月の表紙 帰ってきた真菌症・8
病原性酵母の様々な細胞形態
田中 玲子
1
Reiko TANAKA
1
1千葉大学真菌医学研究センター系統・化学分野
pp.858-860
発行日 2009年8月15日
Published Date 2009/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102051
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一般に酵母の細胞形態としては,球形,亜球形(楕円体)の単細胞としてイメージされていることが多い.しかしながら日和見真菌症の原因菌としてよく知られているCandida属菌の多くは,二形性の形態変換(酵母形と菌糸形の相互変換)が病原性と深くかかわっていると考えられている.ここでは,通常の観察ではあまり目にすることがないが,とても特徴的な形態についてCryptococcus neoformans,Candida albicans,Candida ciferiiの例を挙げて紹介する.また,分類学的には真菌ではないが培養形態が非常に酵母に似ているために,しばしば真菌と誤同定されるプロトテコーシス原因菌のProtothecaも合わせて紹介する.
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