カラーグラフ
骨髄腫細胞の様々
河野 均也
1
,
熊坂 一成
1
,
土屋 達行
1
1日本大学臨床病理
pp.700-701
発行日 1978年7月15日
Published Date 1978/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542914798
- 有料閲覧
- 文献概要
骨髄腫とは免疫グロブリンを産生する形質細胞が骨髄内で腫瘍性に増殖する病態と定義される.したがって,骨髄像の検索がその診断に重要な手掛かりを与えるものであることは言うまでもない.骨髄腫に際しては著しい形質細胞系細胞の増殖が認められるとともに,形態学的には成熟形質細胞の特徴を備えたものから,強い異型性を示すものまで様々なものが認められる.確かに多数の異型性の強い形質細胞系細胞の存在は,骨髄腫を強く示唆する所見と言える.しかしながら骨髄像のみで骨髄腫の診断を下せない場合の多いことも事実であり,骨髄標本の観察に当たっては常に種々な臨床検査所見を対比しながら観察したいものである.
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.