今月の主題 生体内微量元素
分析測定法
微量元素の分析技術―臨床検査の実際と今後の展開
五十嵐 香織
1
,
榎本 秀一
1,2
Kaori IGARASHI
1
,
Shuichi ENOMOTO
1,2
1独立行政法人理化学研究所神戸研究所分子イメージング科学研究センターメタロミクスイメージング研究ユニット
2岡山大学大学院医歯薬学総合研究科医薬品機能分析学
キーワード:
原子吸光法
,
ICP質量分析法
,
ICP発光分析法
,
スペシエーション
,
イメージング技術
Keyword:
原子吸光法
,
ICP質量分析法
,
ICP発光分析法
,
スペシエーション
,
イメージング技術
pp.185-189
発行日 2009年2月15日
Published Date 2009/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101889
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臨床検査における体液中の無機質(金属元素,ミネラル)の分析に関しては,通常,血清中や尿中の分析が日常であろう.体液中の無機質は,遊離型イオンとして存在するNa+,K+,Cl-,HPO42-,HCO3-,SO42-などがあり,これらを電解質と呼んでいる.一方,蛋白質や低分子化合物との結合型や遊離型で存在するCa2+,Mg2+,蛋白質と結合している場合の多いFe,Cu,Zn,Mnなどが存在するが,これらを微量元素と呼んでいる.本稿では,これら無機質成分のうち特に微量元素の臨床検査に着目し,汎用される分析機器や今後,利用が増していくことが予測される先端分析機器を紹介し,併せて通常汎用される臨床検査法を紹介したい.
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