特集 遺伝子検査―診断とリスクファクター
3.遺伝子診断の実際
12) 感染症 (5)EBウイルス
北河 徳彦
1
,
永井 淳一
2
Norihiko KITAGAWA
1
,
Junichi NAGAI
2
1神奈川県立こども医療センター外科
2神奈川県立こども医療センター臨床検査科
キーワード:
EBウイルス
,
遺伝子検査
,
PCR
Keyword:
EBウイルス
,
遺伝子検査
,
PCR
pp.1488-1492
発行日 2007年11月30日
Published Date 2007/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101443
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
Epstein-Barrウイルス(以下,EBV)の関連が疑われる疾患は多岐にわたり(表1),これら疾患の一部に対して遺伝子診断が行われている.目的は,①組織中のEBVの存在を定性的に証明する,②血液などのEBVを定量する,③EBVのクローナリティを調べる,の3つに分類される.現在行われている方法として,①にはin situ hybridization(ISH)法,②にはpolymerase chain reaction(PCR)法,③にはSouthern blotting法が用いられている.このうちEBV定量については,近年の臓器移植の増加に伴い,EBV再活性化による移植後リンパ増殖症(post transplant lymphoproliferative disorder;PTLD)の重要性が認識され,その需要が高まっている.本稿では主にEBV定量診断について述べる.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.