特集 遺伝子検査―診断とリスクファクター
3.遺伝子診断の実際
5) 腎疾患
村津 四葉
1
,
南学 正臣
1
Shiyo MURATSU
1
,
Masaomi NANGAKU
1
1東京大学医学部附属病院腎臓・内分泌内科
キーワード:
多発性囊胞腎
,
腎性尿崩症
Keyword:
多発性囊胞腎
,
腎性尿崩症
pp.1427-1432
発行日 2007年11月30日
Published Date 2007/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101432
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はじめに
ヒトゲノム計画をはじめとする近年の遺伝子,ゲノム研究の進歩により,慢性に経過する腎疾患の原因の多くが遺伝子異常によることが明らかとなり,すでに多くの腎疾患の原因遺伝子が同定されている(表1).これまで,ほとんどの腎疾患の診断確定には腎生検での病理組織診断が不可欠であったが,こうした医学の進歩に伴い,遺伝子診断や変異蛋白質機能解析が腎疾患の診断に重要な地位を占めるようになりつつある.以下に代表的な遺伝性腎疾患の病態,および遺伝子診断の現状について概説する.
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