今月の表紙 腫瘍の細胞診・9
子宮頸部の細胞診
北澤 暁子
1
,
海野 みちる
1
,
坂本 穆彦
1
Akiko KITAZAWA
1
,
Michiru UMINO
1
,
Atsuhiko SAKAMOTO
1
1杏林大学医学部病理学教室
pp.902-904
発行日 2007年9月15日
Published Date 2007/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101321
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子宮頸部の細胞診はPapanicolaouがマウスの腟壁から採取した細胞から性周期を判定しようとしたホルモン細胞診から始まり,細胞診のなかでも最も歴史が長く,感染症から腫瘍まで幅広く研究されている分野の一つである.子宮頸部の細胞診は,比較的簡単な操作で短時間に広範囲からの検体採取を行うことができる.また,被検者に苦痛を与えずに繰り返して検査を行うことが可能であり広く行われている.
子宮および付属器の構造を図1に示す.子宮は,腟部を含めた下部3分の1を頸部,上部3分の2を体部という.本稿では子宮に発生する腫瘍で,細胞診のなかで特に頸部の上皮性腫瘍について述べる.次号では体部の上皮性腫瘍の細胞像を説明する.
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