今月の主題 脂質
脂質関連物質の作用機序
核内受容体を介した脂性生理活性物質の作用機序
加藤 茂明
1
Shigeaki KATO
1
1東京大学分子細胞生物学研究所
キーワード:
fat-soluble ligands
,
nuclear receptors
,
transcriptional regulation
,
co-factor
Keyword:
fat-soluble ligands
,
nuclear receptors
,
transcriptional regulation
,
co-factor
pp.469-475
発行日 2007年5月15日
Published Date 2007/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101195
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性ステロイドホルモンをはじめとした低分子量脂溶性生理活性物質群をリガンドとする核内受容体群は,リガンド依存性DNA結合性転写制御因子として機能し,標的遺伝子群の発現を転写レベルで制御する.その結果発現制御される遺伝子産物が,これらリガンドの生理作用を担う.本稿では,この転写制御を,最近明らかにされつつある核内受容体と相互作用する転写共役因子複合体群の機能を中心に概観したい.これら複合体の本質的機能は,転写制御に伴う染色体構造調節・ヒストン修飾を行う本体であることが明らかにされつつあり1,2),核内受容体による染色体構造調節と転写制御の分子機構を紹介する.〔臨床検査 51:469-475,2007〕
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