今月の主題 プロテアーゼ,プロテアーゼインヒビター
総説
胎盤プロテアーゼとその機能
三井 崇
1
,
野村 誠二
1
,
水谷 榮彦
1
Takashi MITSUI
1
,
Seiji NOMURA
1
,
Shigehiko MIZUTANI
1
1名古屋大学大学院医学研究科発育加齢医学講座(産婦人科)
キーワード:
アミノペプチダーゼ
,
オキシトシン
,
アンギオテンシン
Keyword:
アミノペプチダーゼ
,
オキシトシン
,
アンギオテンシン
pp.861-870
発行日 2003年8月15日
Published Date 2003/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101105
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〔SUMMARY〕 胎盤には多種多様のプロテアーゼが存在する.なかでも細胞表面に存在し,活性部位を細胞外に露出させているアミノペプチダーゼは,胎児胎盤系におけるペプチドホルモンの代謝分解を通してその作用を調節し,妊娠のホメオスタシスの維持に重要な役割を果たしていることから,それら活性の正常からの逸脱が妊娠中毒症や切迫早産といった疾患の一因となると考えられる.近年の分子生物学の進歩により,臨床データの集積と並行して,その基礎となる酵素そのものの生体における機能解析も行われている.また,悪性腫瘍など妊娠以外の領域との関係も徐々に解き明かされつつある.〔臨床検査 47:861-870,2003〕
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