今月の主題 プロテアーゼ,プロテアーゼインヒビター
巻頭言
プロテアーゼ,プロテアーゼインヒビターの医学的位置付け
勝沼 信彦
1,2
Nobuhiko KATUNUMA
1,2
1徳島文理大学
2徳島文理大学健康科学研究所
pp.831-832
発行日 2003年8月15日
Published Date 2003/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101101
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1. はじめに
“蛋白分解と制御”の担い手,すなわち“プロテアーゼとプロテアーゼインヒビター”は医学領域と広く,かつ深く関係している.特に病態形成への関与,診断への応用,治療薬開発への貢献は大きい.これらは作用様式と局在場所の関係により生理機能を発揮するものである.すなわち,細胞内で作用する場合と細胞外に分泌されて体液中で作用する群とに大別される.特記すべきことは,細胞内作用型は限定分解,Limited proteolysisとtranslocationにより特定のCascadeを形成して生理活性が制御されており,細胞外作用型は必ず分泌調節因子すなわち,サイトカインやホルモンにより制御されている.
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