特集 臨床検査のための情報処理技術の進歩
3章 臨床検査情報の収集と管理法
2. 臨床検査情報活用に必要なSQL文の使い方
片岡 浩巳
1
Hiromi KATAOKA
1
1高知大学医学部附属病院検査部
キーワード:
SQL文
,
関係データモデル
,
関係代数
,
サブクエリ
Keyword:
SQL文
,
関係データモデル
,
関係代数
,
サブクエリ
pp.1383-1389
発行日 2005年11月30日
Published Date 2005/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100315
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はじめに
関係データベースは1970年にEdger, F. Codd博士によって考案された理論1)で,今,最も多くの分野で利用されている.この関係データベースは関係代数(relational algebra)と関係論理(relational logic)を基礎理論2,3)としており,21世紀になった現在でも揺るぎのない革新技術とされている.情報技術は目覚ましい発展を遂げているが,少なくとも今世紀中は主力として利用される技術であると考えられている.また,正しく設計されたデータベースを利用すると,論理的な質問であれば,どのような複雑な質問であっても解くことができる.データベースに対して質問を行うための言語としてSQL(Structured Query Language)4~6)がある.このSQLを自由に使いこなしてデータベースを探索する技術を習得すれば,複雑な件数集計や病態解析までも短時間に処理して結果を得ることが可能である.
本稿では関係データベースの基礎理論である関係代数とSQLを対応させながら解説し,臨床検査情報システムを使った実践的な問い合わせの事例を示し,この分野の習得の重要性について述べる.
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