臨床検査技師のための実践医療データベース論
第5章 関係代数とSQL
片岡 浩巳
1
1高知大学医学部附属病院検査部
pp.465-469
発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100018
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はじめに
2章から4章にかけて,関係データベースを学ぶための演習環境の準備を行ってきた.本章からは,関係データベースを理解するうえで最も重要な関係代数とSQLとについて解説する.
データベースはデータを格納するだけの用途で用いられるのではなく,あらゆる角度から自由に検索あるいは集計することによって問題を解決するツールである.このツールを自由に使いこなすための手段としてSQLがある.SQLは,関係代数(relational algebra)と関係論理(relational logic)とによる数学的な理論で成り立っている.この両者は意味的には同じ理論であるが,関係代数は問い合わせを手続き的に記述するのに対して,関係論理では問い合わせを宣言的に記述する点が異なる.この理論は,1970年にCodd博士によって提案されたもので,現在最も多くのデータベースで利用されており,さまざまな分野で活用されている.
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