Japanese
English
臨床経験
慢性腎不全患者に併発した大腿骨頭壊死の1症例
Avascular Necrosis of the Femoral Head with Chronic Renal Failure: A Case Report
林 健太郎
1
,
土島 秀樹
1
,
岡田 正人
1
,
西島 雄一郎
1
,
東田 紀彦
1
,
山崎 安朗
Kentaro Hayashi
1
1金沢医科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kanazawa Medical University
キーワード:
大腿骨頭
,
femoral head
,
骨壊死
,
osteonecrosis
,
血液透析
,
hemodialysis
,
腎性骨異栄養症
,
renal osteodystrophy
,
二次性小皮小体機能亢進症
,
secondary hyperparathyroidism
Keyword:
大腿骨頭
,
femoral head
,
骨壊死
,
osteonecrosis
,
血液透析
,
hemodialysis
,
腎性骨異栄養症
,
renal osteodystrophy
,
二次性小皮小体機能亢進症
,
secondary hyperparathyroidism
pp.1081-1085
発行日 1994年9月25日
Published Date 1994/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901462
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抄録:我々は長期の血液透析患者に,臼蓋にも破壊を認める大腿骨頭壊死の1例を経験したので報告する.症例は48歳男性で,ステロイドの服用,アルコール愛飲歴,放射線治療の既往はなかった.1991(平成3)年7月頃より右股関節痛出現し,他医にて右大腿骨頭壊死と診断され経過観察されていた.1993(平成5)年9月当科紹介され入院した.日整会変股症判定基準では58点であった.血液生化学検査ではBUN,Creatinine,PTH,β2-microglobulinは著明に高値を示していた.単純X線では右股関節において大腿骨頭荷重部の陥没,関節裂隙の狭小化および臼蓋の骨壊死が認められた.手術はセメントレスTHRを施行した.病理組織学的所見として軟骨下組織の骨壊死像,Congo-red染色でアミロイド沈着を認めた.本症例は二次性上皮小体機能亢進症とアミロイド骨,関節症が本大腿骨頭壊死の発生に関与していると考えられた.
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