特集 世間の荒波にもまれるCKD-MBD 治療
1.CKD-MBDの診断(1)骨病変の診断技術-テトラサイクリン標識に基づく骨形態計測を中心に
風間 順一郎
1
1福島県立医科大学腎臓高血圧内科
キーワード:
テトラサイクリン標識に基づく骨形態計測
,
腎性骨異栄養症
,
石灰化障害・骨軟化症
Keyword:
テトラサイクリン標識に基づく骨形態計測
,
腎性骨異栄養症
,
石灰化障害・骨軟化症
pp.313-320
発行日 2020年4月10日
Published Date 2020/4/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001223
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腎性骨異栄養症(renal osteodystrophy;ROD)は,CKD-MBD の骨組織を示す病理形態学的概念である.テトラサイクリン標識に基づく骨形態計測の結果を骨代謝回転と呼称されている骨の細胞の活性度と一次石灰化をそれぞれX 軸とY 軸に置いた座標の上に配置し,これを五つのグループにカテゴライズする古典的ROD 5 分類が今日でも広く受け入れられている.テトラサイクリン標識に基づく骨形態計測はこの細胞の活性度と石灰化を評価するには最良のツールであるが,一方で,量,構造,生化学的特性を評価することは苦手である.gold standard の名の上に思考停止することなく,自分が骨の何を知りたいのかに応じて求めるツールを模索する努力を怠ってはならない.
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