今月の主題 腎疾患と臨床検査
腎疾患と臨床検査
2.尿検査の意味
3) 尿からの食事蛋白摂取量の推定と患者の栄養状態指標
中尾 俊之
1
,
長岡 由女
1
,
岩澤 秀明
1
,
金澤 良枝
1,2
Toshiyuki NAKAO
1
,
Yume NAGAOKA
1
,
Hideaki IWASAWA
1
,
Yoshie KANAZAWA
1,2
1東京医科大学腎臓内科
2東京家政学院短期大学
キーワード:
蛋白質摂取量
,
窒素バランス
,
尿素窒素排泄率
Keyword:
蛋白質摂取量
,
窒素バランス
,
尿素窒素排泄率
pp.521-523
発行日 2006年5月15日
Published Date 2006/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100089
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食事蛋白質摂取量は,窒素バランスの理論を応用して,排泄される尿素窒素量から次の式により算出できる.食事蛋白質摂取量(g/day)=[尿素窒素排泄率(g/day)+0.031×体重(kg)]×6.25.腎機能正常者では尿中クレアチニン排泄量は筋肉量と相関し,尿中3-メチルヒスチジン排泄量の増加は筋肉蛋白の分解の亢進を表すが,腎疾患で糸球体濾過量低下を認める場合には,筋肉量とは無関係にこれらの尿中排泄量排泄が低下するので,栄養状態の指標とすることはできない.〔臨床検査 50:521-523,2006〕
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