病院管理フオーラム 看護管理・24
看護管理者の意識変革とチーム医療—介護保険導入を視野に入れての取り組み(1)
柴田 レイ子
1
,
折原 威男
2
1救世軍ブース記念病院
2救世軍ブース記念病院事務
pp.236-237
発行日 2000年3月1日
Published Date 2000/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902946
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平成10年4月の診療報酬改定により,同年10月から一般病棟の看護類型新看護3:1,3.5:1に対しても平均在院日数の定めが導入された.このことを,施設で行う医療において単に要員数の充足だけではなく医療の質が求められてきたと考えた.これはまた,医療費削減のために一般病棟から社会的入院をなくし,療養型病床群へ転換させるための経済誘導であることは明らかである.
一般的には,看護職員が多ければ平均在院日数は減少する,といわれている.もちろん看護職員が提供する看護サービスが良質であることは不可欠である.OECD (Organization for Economic Cooperation and Development)加盟諸国の急性期病床の標準平均在院日数と比較して,日本の病院は2倍以上である.患者1人当たりの日本の病院職員数はあまりにも少なく,職員数が1.15,看護職数0.53(OECD 26か国平均はそれぞれ職員数2.47,看護職0.95)で最低である.アメリカの急性期病院と比較すると約4分の1である.健康保険法上の必要要員数では,看護職員は有給休暇などを取得することも,研修することもできない.勤務予定表を作成することに看護管理者は多大な苦労をしているのが現実である.
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