短期連載 病院マネージメントからみた平均在院日数短縮法・4
平均在院日数と看護業務量の関係
加藤 尚子
1
,
堀口 裕正
2
,
長谷川 敏彦
3
1国際医療福祉大学医療福祉学部医療経営管理学科
2九州大学大学院医学系研究科医学システム学教室
3国立医療・病院管理研究所医療政策研究部
pp.587-590
発行日 1999年6月1日
Published Date 1999/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902741
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これまで数回にわたり,「平均在院日数を短縮する」というテーマに沿って,短縮対策の重要性,短縮への取り組みステップ,戦略決定支援の数値モデルなどを提示してきた.日本の病院でも現在は,在院日数を短縮する強いインセンティブが働いており,様々な手段が講じられていることはすでに述べたとおりである.
在院日数が短縮すると,それに伴い労働力の集約性も高まるであろうことが予想される.インタビューを行った病院においても異口同音に,診療機能や看護力の強化が短縮の要であると強調している.しかし実際には,平均在院日数と医療従事者数とはどのように,どこまで関連しているのだろうか.さらには,日本の病院の在院日数は,現状の労働力でもってどこまで短縮が可能なのだろうか.例えば,病院の主要な労働力となる看護婦数については,現在でもOECD諸国の平均数に達していないのである.
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