病院管理フォーラム 看護管理・12
シフトワークマネージメント(交替性勤務の管理)—1.実状と導入に際しての視点
嶋森 好子
1
1東京都済生会向島病院看護部
pp.260-262
発行日 1999年3月1日
Published Date 1999/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902655
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均等割り3交替制勤務から選択の時代へ
1996年の日本看護協会調査研究課の看護婦の勤務体制に関する調査1)によると,1991年には3交替をとる病院が73.3%,2交替制をとる病院が10.6%であったが,5年後の1996年には,それぞれ64.4%,30.0%となり,2交替制の病院が増加している.診療報酬の「夜間勤務等看護加算」の要件が,「病棟の実状に応じて3交替又は2交替であること」とされたことも,この流れを促進する要因となった.
厚生省看護対策総合研究事業として,1993年度から山崎慶子氏(東京女子医科大学病院看護副部長)を主任研究者として,「看護サービスの安定した提供体制に関する研究」が行われた.筆者は,1994年度からこの研究に参加し,看護婦が働きやすい勤務体制のあり方について検討した.この研究では,大きく分けて二つの課題を検討した.一つは,日本で新しく3交替制以外の勤務体制を導入した病院の聞き取り調査を行い,看護婦が働き続けられる柔軟な勤務体制とその導入のための指針を作成すること.もう一つは,日本と欧米および環太平洋の6か国の看護婦の勤務体制を比較検討し,日本の看護婦の勤務体制の問題点を明確にすることであった.
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