特別企画 シリーズ・ISO9000sの医療への導入を検討する・4
英国の保健福祉分野でのISO9000シリーズの導入
北村 彰
1
1ジェトロ・ロンドン・センター
pp.913-915
発行日 1998年10月1日
Published Date 1998/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902522
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背景事情
英国では米国と異なり,1990年までは保健福祉分野の施設の活動評価の動きは少なかった(注1).しかし,1990年にサッチャー政権が,保健福祉制度を抜本的に改革し,税方式を維持しながら,緊縮財政下で民活原理や競争原理を制度的に組み込み,さらに競争・民活によるサービスの質の低下を招かないようにサービス提供者に質の保証を求めたため,状況が一変した.
サッチャー改革により新しい監査制度が導入され,保健福祉分野におけるサービスの質の保証のため,独立監査部門による監査制度が実施されている.また,公的サービスの提供に当たっては,費用支払い側とサービス提供者(施設)側で競争を前提とした事前契約方式が導入されたため,費用支払い側が提供されるサービスの質の保証を条件として求める動きが出てきた.
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