米国からのレポート
医療の質の向上/ヘルスケア・リスク・マネージメント—薬剤による医療事故とその予防・2
中島 和江
1,2
1Harvard Risk Management Foundation
2Brigham and Women's Hospital
pp.662-667
発行日 1997年7月1日
Published Date 1997/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902165
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前回,Adverse Drug Event Pre-vention Studyの「薬剤による事故とその予防のための研究1)」について紹介した.これによれば,100件の入院につき6.5件の「薬剤による事故」が認められ,そのうちの28%は医師らのエラーにより起こっており,予防可能なものであると考えられた.また100件の入院につき5.5件は,エラーはあったが幸い患者に何も傷害が起こらなかったり,事前にエラーに気がつき事故が予防された「潜在的な薬剤による事故」であった.今回は,エラーの起こったプロセス,原因,そしてエラーを誘発したシステムの欠陥について紹介する.
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