米国からのレポート
医療の質の向上/ヘルスケア・リスク・マネージメント—Harvard Medical Practice Studyより
中島 和江
1,2
1Harvard Risk Management Foundation
2Brigham and Women's Hospital
pp.151-157
発行日 1997年2月1日
Published Date 1997/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902031
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Harvard Medical Practice Studyは,1986年から3年間にわたってニューヨーク州で行われた医療事故の疫学と医療訴訟に関する研究で,これまでに米国で行われたこの種の研究のうち最も大規模で包括的なものである.研究チームは,Harvard School of Pubilc Health,Harvard Medical SchoolおよびHarvard Law Schoolの医師,法律家,経済学者,統計学者など多くの専門家たちから成っている.ニューヨーク州議会および保健省,Robert Wood Johnson Foundation, Klin-genstein Fund Grant, Harvard Risk Management Foundationなどからの合計400万ドルにものぼる研究助成金によって,この膨大な調査は実施された1).この研究結果は,日本における医療の質,特に医療事故の原因と予防を考えるうえで大変示唆に富んでいると考えられる.
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