特集 第3次医療法改正と病院
これからのリハビリテーション医療
石川 誠
1
1近森会近森リハビリテーション病院
pp.35-40
発行日 1997年1月1日
Published Date 1997/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902007
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はじめに
現在のわが国は,急速な少子高齢化による人口構造の変化,単身者および核家族化による家族構成や家族機能の変化,そして高度経済成長の終焉により低経済成長時代へと変化し,さらに国民の価値観も多様化・高度化し,あらゆる面での変化が生じている.そこで社会構造全体にも大きな変革が求められている.すなわち護送船団方式といわれるわが国の基本的社会構造に終止符を打ち,選択の自由および自己決定を尊重した市民参加の原則を確立し,規制緩和や地方分権化の推進などにより,依存型から自立型へと変革が求められているのである.このことは社会保障制度すなわち年金・医療・福祉の各分野において特に顕著であり,公的介護保険の創設は21世紀へ向けた社会保障制度改革の第1歩であり,今後は公的介護保険の創設に伴い次々と保健・医療・福祉分野の改革がなされてくると思われる.
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