特集 病院リハビリテーションの進化
医療政策の中での位置付け
療養病床のリハビリテーションの現状とこれから
武久 洋三
1
1日本慢性期医療協会
キーワード:
療養病床
,
摂食・排せつの自立
,
リハビリテーション報酬体系
,
急性期の治療・介護
,
高齢者リハビリテーション
,
生活回復リハビリテーション
Keyword:
療養病床
,
摂食・排せつの自立
,
リハビリテーション報酬体系
,
急性期の治療・介護
,
高齢者リハビリテーション
,
生活回復リハビリテーション
pp.584-587
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211965
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■病院をめぐる状況は変化している
世界はどんどん変化している.比較的,穏やかな日本でも十年一昔というか,30年も経つと正に今昔の感がある.
筆者は1984年に徳島で60床の小さな病院を開業した.あれから40年,病院は機能別に急性期,回復期,慢性期と大別されている.急性期はさらに高度急性期と地域急性期に分類され,2000年に回復期リハビリテーション病棟が創設され,2014年には地域包括ケア病棟が創設されたことにより,日本の病棟機能がさらに変化している.病床種別は精神病床,伝染病床,結核病床,そしてこの3つの病床以外の病床がその他病床であったが,2000年にその他病床は一般病床と療養病床に分けられた.こうして病床の種類が変化している背景には,日本の高齢化率が1985年には10.3%であったが,2000年には17.4%,2021年に28.9%と急増し1),全入院患者に占める65歳以上の高齢者割合も増加しており,あと数年もすれば高齢の入院患者が全入院患者の80%を占めるまでになることも影響しているのだろう.
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