連載 アーキテクチャー 保健・医療・福祉 第24回
病院食事サービスのパラダイムシフト
フルセレクト,フロア管理,クックチル—給食システムの改革を
金谷 節子
1
1聖隷福祉事業団総合病院聖隷三方原病院栄養科
pp.983-987
発行日 1996年10月1日
Published Date 1996/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901942
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■革命期に突入した病院給食
病院給食は,1994年の食事療養費導入に代表されるように今,大きく変わろうとしている.医療が自己決定権に代表されるインフォームドコンセントの波に洗われていることと同じである.当院では,主食,主菜,副菜,デザート,飲み物などを毎日,前日オーダによるフルセレクトメニューを実施しているのも,インフォームドコンセントの一環と考えているからである.病院給食の最終目標は「誰でもが,食べたいときに食べたい物を食べることができ,かつ,栄養管理が1人1人になされ,疾病の治療,予防,アフターケアが食事を通して行われることである.」と思う(表1).それはレストランである.
本稿ではその理想に向けて,現在,当院ではどのようなシステムを採用しているのか,また,地域の中核病院として,当院を取り巻く教育,福祉の各種施設との関連,また在宅にターゲットを絞り,センター給食への道をさぐる.
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