癒しの環境
痛みを止める,がまんする環境
クリストフ クミコ
1
1日本医科大学千葉北総病院
pp.592-593
発行日 1996年6月1日
Published Date 1996/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901839
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「ほっ」とできる環境では少しでも痛みが和らぐ
病院にいて,患者も家族も「ほっ」とした時間を持ちたいと思う時がある.私は大学附属病院の中でヒーリング・アーティストとして毎日,医師,看護婦たちとともに働いている.ある一人のがん末期患者に対し,次のようなケアを行った.
日々モルヒネを200mgほど使用している患者で,ほとんど食事もとることができなくなってきていた.私たちは通常でのカンファランスで日々の患者さんの病状の変化を大切に見守った.「痛い.体中が痛い」と,患者はベッドの上でのたうち回るほどである.がんは骨まで転移していた.
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