副院長考・2
病院の理念を身をもって示すプレーイングマネージャーとして—医療法人病院の立場から
安田 隆義
1
1医療法人社団日鋼記念病院
pp.178-179
発行日 1993年2月1日
Published Date 1993/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900301
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外科系診療部長との兼任で15年
昭和52年,当院に赴任して昭和53年副院長に就任,以来15年経過した.この間病院の激動期,急成長期にあたり無我夢中で過ごしてきた.第一線の外科医として外科の中心として働くことに生きがいを感じてきたことと,それを許してくれた環境にあまえて特別副院長らしい役割を演じてきたとも思われないが,この機会にいかにあるべきか反省を交えて考えてみたい.
副院長は病院長の補佐役としてその意図を汲み,院内各部署の意思統一を図り場合によっては小委員会を結成,素案を作成,最高意思決定機関に答申する,または実行機関の責任者となるなどの役割を演ずることが多いと思われる.勿論その時々の問題にもよるであろうし,どの程度信頼されているかにもよるであろうが,私の場合はそのような使われ方をしてきたように思っている.その際病院長の基本的な考え方,望まれている手順,思考の構築密度,許されている権限の範囲などを十分把握する必要がある.しかも仕事の経過を適当な段階で報告し必要であれば微調整を加える必要があろう.
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