Japanese
English
入門講座 リハビリテーションロボット・1【新連載】
リハビリテーションロボットの定義・分類
Definition and classification of rehabilitation robots
平野 哲
1
,
大高 洋平
1
Satoshi Hirano
1
,
Yohei Otaka
1
1藤田医科大学医学部リハビリテーション医学Ⅰ講座
1Department of Rehabilitation Medicine I, School of Medicine, Fujita Health University
キーワード:
リハビリテーションロボット
,
定義
,
分類
Keyword:
リハビリテーションロボット
,
定義
,
分類
pp.53-59
発行日 2023年1月10日
Published Date 2023/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202724
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
世界の高齢化は急速に進行している1).総人口に占める65歳以上の割合(高齢化率)は,2020年において世界全体,先進地域,開発途上地域でそれぞれ9.3%,19.3%,7.4%であるが,2060年には17.8%,28.2%,16.4%になると見込まれており,世界共通の課題である.日本の高齢化率は世界で最も高く,2020年時点で28.6%である.日本の高齢化は世界に先行しており,社会保障費の増大,生産人口の減少などは深刻な課題であるが,高齢化に対する有効な対策を打ち立てることができれば,世界のモデルになると期待されている.
このような状況においてロボット技術の活用が注目を集めている.ロボットは正確で力強い動作を素早く,疲労なく繰り返すことができるため,人の動作の補助に役立つ.一方で,その速さ・強力さから,適切な制御が行われなければ人体に危害を加えるリスクがあり,産業分野以外の普及は遅れていた.近年では,周囲の環境を認識し,人の動きに合わせて安全にロボットを動作させる技術が確立され,リハビリテーションを含むサービス分野で実用化が進んでいる.現時点で,人によるサービスを代替するレベルまでには到達していないが,人によるサービスと組み合わせることで,効率を高めたり,サービス提供者の身体的負担を軽減したりすることができれば,社会への貢献は大きい.
Copyright © 2023, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.